■茂木雅世のお茶でchill out!
外出自粛が強いられたこの数ヶ月。巣ごもり生活の時間を楽しむべく今までやったことがないことにチャレンジする人が増えているそうだ。
料理やヨガ、トレーニング、読書などに並んで、急須でお茶を淹れることも再注目されているという。
「カフェでお茶を一杯」ということさえままならない日々の中、普段よりも手間をかけてお茶を淹れ、ほっと一息つきたいと思う人が多いのだろうか。
ちょうど5月は新茶の季節だったこともあり、旬の物を楽しもうという人も少なからずいるのだろう。
お茶はここではないどこかに連れて行ってくれる飲み物だ。
日本では北海道など(個人的に栽培している人はいると思うが)一部の地域を除いてほとんどの地域でお茶が栽培されている。
各産地のお茶を飲み比べれば、旅に出ることなく“全国茶巡り”的なことも出来てしまう。
以前のような生活が戻るまでにはもう少し時間がかかるかもしれないが、こんな時だからこそ、今までチャレンジしたことのないお茶時間を楽しんでみるというのはどうだろう。
今こそ、お茶が“ちょうど良い”のではないかと思う。
お茶に浸かるという新しい楽しみ方
湯飲みに入ったお茶を見ながら「あ~もういっそ、お茶に浸かりたい」と思ったことはあるだろうか。
私はある(笑)
新茶や高級なお茶を飲んだ際には茶殻を捨てずに、ティーパックに入れて良く入浴剤にしていた。
もちろんそれでも簡単にお茶風呂が出来上がるのだが、最近ではお茶農家さんがつくった本格的なお茶の入浴剤も発売されている。
これは大きなティーパックに狭山茶がたっぷり入っていて、色も香りもお茶そのものという代物。
お風呂の中で、ティーパックをもみもみして、好みの濃さに調整できる。
私はこれでもかという程に濃いお茶に浸かりたかったので、ひたすらもみもみ。
浴室中にお茶の香りが広がり、非日常を感じられた。大満足。
家族で作ると楽しい!お茶○○
自宅をカフェにしてしまうという手もある。
とは言っても手間がかかるのはノーサンキューだし、個人的にあまり性に合わない。
そこで重宝しているのが、水を入れて混ぜて焼くだけで、面倒な工程は一切必要ない抹茶のホットケーキミックス。
静岡産の小麦粉と抹茶をたっぷり使用していて、お茶好きも楽しめる、しっかりとしたお茶感。
何枚か焼いてフルーツを乗せたり、ホイップクリームを飾れば、たちまちお店のようなパンケーキが出来上がる。
ごはん党の人には、水を入れて炊くだけで出来上がる緑茶とほうじ茶のお米がおすすめだ。
静岡コシヒカリ一粒一粒に、日本茶のペーストをコーティングしてつくられていて、これがとてもおいしい。ヘルシーなうえ、香りも良く、食卓も華やぐ。
そして何より、普段と同じようにお米を炊くだけで、贅沢なお茶ごはんが炊き上がるので、面倒くさがりな方でも気軽にトライすることが出来る。
おにぎりにしてもかわいいし、小さなお子様がいるご家庭にもおすすめだ。
MYお茶の樹を育ててみる
長い外出自粛の末、ついに家庭菜園を始めてしまったよ…という友人が私の周りにも数人いたが、何かを育てたい欲が抑えられないという人には是非、お茶の樹をおすすめしたい。
実は私も以前お茶の樹をベランダで育てていた。
苗木はネットでも購入でき、中には1000円前後のものも。
もちろん新茶の季節には新芽を出すので、自宅でお茶摘みをし、自分でつくったお茶を飲むなんていうことも出来るかもしれない。
古くは薬として扱われていたお茶。今こそお茶を活用しない手はない…と個人的には思っている。
何かとストレスが溜まる日々だが、こういう時だからこそ、賢くお茶の力を借りながら、より良い日々を過ごしていきたい。
文/茂木雅世(もき まさよ)
お茶好きが高じて、2009年仕事を辞めてお茶の世界へ。2010年よりギャラリーやお店にて急須で淹れるお茶をふるまい始め、現在はお茶にまつわるモノ・コトの企画・商品プロデュース・コラム執筆やメディア出演などの活動を行っている。
ゆるっとお茶を楽しもうが合言葉の“ゆる煎茶部”代表。
FMyokohama「NIPPON CHA茶CHA」では最新のお茶情報を毎週発信中。
煎茶道 東阿部流師範/日本茶アーティスト/ティーエッセイスト
オフィシャルサイト:https://ocharock.amebaownd.com/
Twitter:https://twitter.com/ocharock
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May 27, 2020 at 12:38PM
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