お茶かばん
ずっと「ティーパック」と思って生きてきたが、正しくは「ティーバッグ」らしい。英語で書くと「Tea Bag」。つまり、 シンプルにお茶のかばんという意味である。めちゃくちゃ分かりやすい。
もしかしたら「お茶かばん」という名で浸透する世界線もあったのかもしれない。絶対にかばんとしてグッズ化されるだろう。
しかし、ティーパックかティーバッグかすらあやふやな感じで日本に広まってしまったので、かばんのグッズは一度も見たことない。あったら絶対かわいいのに……!!ちょっと透けてて、中に入れてるポーチとかも見えるし。
定期的に透け素材が流行る時代の周期があるが、いまだにティーバッグのバッグが現れる気配がないので、自分で作ることにした。
出来上がったのがこちら。
かわいいティーバッグが出来た。
どんな風につくったか、説明していこう!!
紅茶の解剖
型紙を作るために、まずティーバッグを解剖してみることにした。ほとんど毎日飲んでいるが、まじまじと観察するのは初めてである。
いつどこで買ったのか、もしくは貰ったのか、出どころ不明な紅茶がたくさん家にある。紅茶あるあるなのだろうか。
とりあえずこの南国っぽいパッケージの紅茶を解剖していこう。
ちっちゃいホッチキスみたいなやつで、ひもをとめていたのか……!!ということは、紅茶用のちっちゃいホッチキスの芯を作っている工場がどこかにあるのだろう。知らなかった……!!
裏面に折りたたんで、まとめてバシっととめてあるようだ。
このホッチキスを取って、中を開いてみよう!
……二つ折りだったんだ!!
紙袋のような、ただの長方形の袋だと勝手に思っていた。
筒状の袋に茶葉を入れ、二つ折りにしてたのか!
でも確かに、茶葉が固まると抽出しにくそうだし、理にかなっているのかもしれない。商品開発の裏側に触れた気持ちになった。
この二つ折り構造、バッグにしたとき応用したら、中を二つに仕切れて使いやすいかもしれない。せっかくなので、本当のティーバッグと同じ構造に作ろう!!
ティーバッグ生地がない
生地選びは結構迷い、3店舗ぐらいまわった。
ティーバッグだから、やはり透け素材がいいな……と思いつつ、透けすぎるとティーバッグっぽくない。あと透け素材は生地が薄いので、四角い形を保てないのだ。不織布だとバッグとして強度が弱いし……。
そんなとき出会ったのがこの網戸っぽい生地である。
たぶんスカートの中に入れてふっくらさせる、チュチュ用の生地と思われるが、透け感、硬さ、強度、全て申し分ない。ティーバッグになるべくして生まれた生地である。
この生地で作っていこう!!
ざくざく縫っていく
使い勝手を考えると、財布とノートは入れたいところ。A4ファイルぐらいは入る大きさにすることにした。
次はスナップボタンをつけていく 。
上をこのように折りたたむ必要があるが、硬い生地を使っているので、反発力がすごい。果たしてスナップボタンで止まるのだろうか。
使いやすいかどうかは別だが、完全にティーバッグと同じ構造にできたぞ!
タグをつくる
あとは、ひもとタグを作るだけ!
タグにはティーカップの絵をつけることにしよう。
赤と黄色の配色だけでリプトン感が出た。実際のリプトンのデザインとは全然違うのに不思議だ。赤と黄色の配色は、リプトンのものなのか。青と黄色がIKEAのものであるように……。
完成
そんなこんなで完成!!
かわいい!!どうみてもティーバッグ!!部屋にでかいティーバッグがあると面白い。
ひもは安全ピンに結んで止めることにした。もちろん中にものを入れられる!
こういうラッピングあったらかわいいかもな。出汁とってる風になるけど……。
ティーバッグを持っておでかけ
早速かばんとして使ってみよう!!
なんとなく荷物がいい香りしそう。いい匂いがしそうな雰囲気が、視覚的に作れるのはすごい。匂わない香水である。
今回は、マフラー、財布、本を入れて来た。透けていて薄い生地なので、バッグにいれたままSuicaを使えるのがかなり便利!
紅茶といえば上品で貴族的なイメージがあるが、紅茶を背負う姿は地引網っぽいワイルドさも感じられる。紅茶は、飲むことと背負うことで、全く違うギャップが見せられるアイテムということが分かった。
紅茶を買いに
お店に紅茶を買いに行ったら、
「かわいい〜!!初めて見ました!」
とお店の人が褒めてくれた。相当紅茶好きと思われたのか、ドリンクバー並にたくさん試飲させてくれた。なんなら紅茶に合うジャムまでもらった。ティーバッグ効果か!?
「長方形の形は茶葉が小さいやつですね。大きい茶葉は、三角形のピラミッド型が多いんですよ」
と、茶葉視点から観察していた。さすが店員さんである。
次はカフェで紅茶を飲もう!!
いつもはイスにひっかけたりしてるけど、1本のひもだとかけられないしな……。
置き場所に迷っていると、一緒に来ていた友人が、
「一回巻き付ければいいんじゃない?」と言った。
フックとかがなくても、巻きつける場所があればどこでもひっかけられる。便利!!
6個ボタンをはずさないと取り出せないので、ちょっと面倒という一面もある。でも、2段階認証のようなセキュリティと捉えれば、スリにあいにくい安心バッグといえよう。
海外に行くときは、ティーバッグに入れると安心かもしれない。
紅茶風呂
中に入浴剤を入れ、お風呂につけたら、紅茶に入っている気持ちになるのでは……と思い、家に帰ってやってみた。
自分が小さくなったみたい!!アリエッティの世界観だ……!!と思ったが、別にアリエッティで紅茶風呂のシーンはない。
ゲゲゲの鬼太郎で目玉親父がお茶のお風呂に入っているが、その紅茶版を擬似体験しているという方が近い気がする。近いのか……?
とりあえず、柚子湯のときにはティーバッグにゆずを入れてお風呂に入ろうと思った。
展示のおしらせ
今回作ったティーバッグのバッグを展示します!!
今までデイリーポータルZの記事で作った作品を一挙公開するので、お近くにいらしたときは是非遊びに来てください〜!
ささやかなおまけ
記事に使わなかった写真
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