『香り豊かな 茶葉でおいしい至福のスイーツ』坂田阿希子他著(家の光協会・1500円+税)
僕と息子の大好物の「ミロトン」は、日本が誇る洋食メニュー、ハヤシライスの原型となるフランスの家庭料理だそうだ。“外国の味”なのにどこかなつかしく、コクのあるトマト風味の牛薄切り肉に、ピクルスの酸味と食感があとを引く美(お)味(い)しさ。月に一度は登場するわが家の定番料理は、料理家の坂田阿希子さんのレシピで作っている。
坂田さんがオーナーの「KUCHIBUE」という洋食店(東京・代官山)で出されるプリンがまた絶品で、家で作るのは無理かなーと思っていたところに出合ったのが本書。坂田さんと飯塚有紀子さん、小堀紀代美さん、ムラヨシマサユキさんというお茶好きの料理家・菓子研究家4人の共著で、紅茶、抹茶、日本茶(煎(せん)茶(ちゃ)、ほうじ茶)、中国茶の茶葉別スイーツレシピを披露している。プリンやパウンドケーキ、マドレーヌといった定番も、茶葉別に作り方を紹介するというアイデアが興味深い。
いつも美味しそうに日本茶を飲んでいた祖父の影響か、僕も幼少期からお茶好きで、日本茶はもちろん、多種多様な中国茶を試飲してお気に入りの一杯を見つけたり、アンティークの茶器を集めたりとお茶のある生活を楽しんでいる。
本書が教えてくれるのは、実は飲むだけではもったいないということ。茶葉をすりつぶしたり蒸らしたり、煮出したりしてお菓子の生地に加えると、芳(ほう)醇(じゅん)な香りと風味が最大限に生かされ、甘さを引き出したり味のアクセントになったりする。
まだ紅茶のプリン、ジャスミン茶の生チョコレートなど数種のレシピしか挑戦できていないが、梅酒にウーロン茶を加えて仕込むというムラヨシさんの方法、来年の梅酒作りで僕も実践したいと思っている。
『私を月に連れてって』鈴木るりか著(小学館・1300円+税)
現役高校生作家の著者の小説は、欠かさず読んでいる。デビュー作「さよなら、田中さん」から続くシリーズ最新作では、中学2年になった主人公・花実を軸に、同じアパートの住人・賢人の恋を描いた表題作など3編を収録。いつもながら、著者の鋭くも温かい人間観察力が冴(さ)え、ハラハラと切なさも味わえる。
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さとう・かしわ 昭和40年、東京生まれ。多摩美大卒。クリエイティブスタジオ「サムライ」を主宰。来年2月3日から国立新美術館(東京・六本木)で「佐藤可士和展」を開催予定。
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November 28, 2020 at 06:00AM
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【本ナビ+1】クリエイティブ・ディレクター 佐藤可士和 もっとお茶のある生活を 『香り豊かな 茶葉でおいしい至福のスイーツ』 - 産経ニュース
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