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テレワーク中の息抜きに欠かせないのが1杯のコーヒー。カフェで気軽に楽しむことも難しい今、自宅で淹れる人も増えているのではないだろうか。
コーヒー豆やコーヒー粉は、いざ選ぼうと思うとなかなか難しい商品。そこで市販のコーヒー豆・コーヒー粉の選び方のポイントと、通販でも購入できるおすすめ商品をご紹介する。
目次:
コーヒー豆と粉、どっちを選ぶ?
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コーヒー豆とコーヒー粉、どちらの状態のものを買うのがよいか。コーヒー豆を挽く道具「ミル」を持っているなら、断然豆の状態での購入がおすすめ。挽きたての豆なら味も良く、鮮度が落ちにくいため管理も簡単だ。ただし飲むときはその都度豆を挽いてからとなる。味にこだわりたい人は、この機会にミルを手に入れるのもいい。手動のものから、ボタン一つで挽くことができる電動のミルもある。
より手軽さを求めるなら、豆を挽いた粉の状態で売られているコーヒー粉を。飲みたいときにそのままドリップするだけなので手軽だ。毎日何杯もコーヒーを飲むという方や、できるだけ手間をかけたくないという方におすすめだ。一方、劣化が早いという難点もある。
店で挽いてもらうときは、後述する淹れ方の違いによって、粗挽き、中挽き、細挽きから豆の挽き具合選ぶといい。
コーヒー豆の選び方
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コーヒーを選ぶには、酸味、苦味、コクなど、コーヒーが持つ味わいの中で、自分が一番こだわりたいポイントを押さえること。例えば「コクを重視したい」「酸っぱいのは苦手」「苦味がほしい」……などだ。
味わいを決めるのは、大きく分けると1.産地×2.焙煎方法の2つだ。
産地ごとの特徴を紹介する前に、「ブレンド」と「ストレート」についての説明もしておこう。市販のレギュラーコーヒーには簡単に言うと、単一産地の豆だけを使用した「ストレート」と、複数産地の豆を混ぜた「ブレンド」がある。このうちストレートの味に関しては産地の特徴を押さえればよい。ブレンドを選ぶときも、パッケージの原材料欄を確認して「どんな産地の豆が使われているか」をチェックすれば、味わいを想像することができる。
1.産地ごとの個性(カッコ内は代表的な産地)
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- キリマンジャロ (タンザニア) : すっきりとした酸味とコクが特徴。
- モカ(イエメン、エチオピア): 苦味が少なく、酸味の強いフルーティーな香り。
- ブラジル: 酸味と苦味のバランスが良い。
- グアテマラ: 酸味とコクに優れ、香気も良好で全体的に華やかさとキレのいい後味。
- コロンビア: 酸味と甘味が重厚だが、突出せずバランスが良い。コーヒーの基本の味。
- コナ(ハワイ島): 強い酸味とコク・風味を持つ。
- マンデリン(インドネシアなど): 苦味とコクを中心とした味わい。酸味はなく独特な後味がある。
2.焙煎方法による違い
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同じ生豆でも、焙煎方法が違えば味わいや香りといった個性は大きく変わってくる。自分の好みを知るためには、焙煎についても知っておこう。ここでは一般的な焙煎の8つの段階とその特徴を紹介する。
【浅煎り】
- ライトロースト:酸味が際立ち、コーヒー特有の風味はほとんどない。
- シナモンロースト:主にテスト用で、シナモンに似た色味。飲むには適さない。
【中煎り】
- ミディアムロースト:まろなかな酸味。口当たりが柔らかく、ストレートコーヒーに適する。
- ハイロースト:酸味と苦味のバランスが良い。日本では一般的なロースト。
【深煎り】
- シティロースト:酸味が消え、苦味も少ない。この焙煎を好む人も多い。
- フルシティロースト:ほんのりした苦味。アイスコーヒーやエスプレッソに。
- フレンチロースト:表面に脂分が出てくる。苦味が強くカフェラテに最適。
- イタリアンロースト:最も深煎りで香ばしさが強く、苦味も強い。エスプレッソ用に。
選ぶときにまずは産地×焙煎方法を目安にすれば、好みの味に出合うことができそうだ。
おいしいコーヒーの淹れ方
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豆を選んだら、コーヒーを淹れてみよう。以下、大きく5つの淹れ方とそれに適した挽き方を紹介する。
- ペーパードリップ式:最も一般的な方法。<挽き方:中挽き>
- ネルドリップ式:ペーパードリップの紙の代わりに布(フランネル)を使う方法。手間がかかるがコクのある味が楽しめる。<挽き方:中挽き>
- サイフォン式:空気圧を利用した抽出法。家庭では道具を持っている人は少ないかもしれない。<挽き方:中挽き>
- エスプレッソ式:イタリアン・ローストの微粉に挽いた豆を、沸騰の蒸気圧を利用して抽出する。<挽き方:細挽き>
- フレンチ・プレス:日本では紅茶用に発売されてブームになったのがプレス式のメーカー。油分などが抽出され、コーヒー本来の味わいを楽しめる。<挽き方:粗挽き>
サードウェーブ、スペシャルティコーヒーって?
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「サードウェーブコーヒー」「スペシャルティコーヒー」という言葉を聞いたことがある人もいるだろう。その違いは?
2015年のブルーボトルコーヒーの日本上陸以降、日本でも注目されるようになったサードウェーブコーヒー。簡単に説明すると、19世紀後半のファーストウェーブ、1960〜90年代のスターバックスに象徴されるセカンドウェーブ。そして1990年代後半からやってきたのが、作り手の見える豆を求め、その個性を引き出すことを大切にするサードウェーブ。
これまでコーヒーの銘柄は国で表示され、数種類の豆をブレンドしていたが、サードウェーブでは単一種の苗木から収穫されたコーヒー豆だけを使用するシングルオリジンが最も重視されている。
サードウェーブと一緒によく聞くのが「スペシャルティコーヒー」。ほぼ同じ時期に日本に到来したため、同じと捉えられがちだが、厳密には発祥の時期や定義は異なる。
サードウェーブコーヒーは「コーヒーを飲むという体験を重視」し、どちらかといえば文化的なムーブメントとして語られるのに対し、スペシャルティコーヒーは「高品質」「付加価値」を追求したコーヒーという側面がある。ただ、共通しているのは「コーヒーの新しい価値創造を目的にする」ことと、丁寧に淹れたコーヒーであるということだ。
おすすめのコーヒー豆
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ここではコーヒーを日頃から愛飲するBIの編集部員が、目的別におすすめのコーヒー豆を紹介していく。
スペシャリティコーヒーを楽しみたいなら
スペシャルティコーヒーをあまり飲んだことがない人に。自宅でもスペシャルティコーヒーが手軽に体験できるものを紹介する。
スペシャルティコーヒーの中でも取り扱いが多いエチオピアのイルガチェフェ。 果実のような香りと苦味少なめ、酸味と甘味のすぐれたバランスから生まれるフルーティな味わいは、一度飲めばコーヒーへのイメージがガラッと変わる。しかも、こちらのTAKAMURA COFFEE ROASTERは週1回焙煎を行ってそれを発送するという焙煎へのこだわりぶり(しかも500g以上は送料無料!)。
焙煎したての豆は中にガスが充満している状態なのでコーヒーを淹れる時にきれいにドーム状に膨らみ、部屋に香りが広がる。飲むだけではなく淹れる時間も楽しみに。
★おすすめの淹れ方:ペーパードリップ
サードウェーブコーヒーというブームの火付け役とも言われるブルーボトル。サードウェーブでは豆の個性を生かすためあまり深煎りしていないことが多く、その酸味や苦味の少なさを敬遠する人も多いが、ブルーボトルのブレンドは深煎りのボディ感がしっかりしたものから酸味と香りを楽しめるものまである。深煎りのものはミルクを入れて、逆に普段ミルクを入れて飲む人も苦味の少ないブレンドはストレートで楽しむことができる。
★おすすめの淹れ方:ペーパードリップ
いずれも、ぜひ王道のペーパードリップで楽しんでほしい。ドリッパーには台形のものと円錐形のものがあり、特に浅煎りの豆には円錐形の方が苦味が抑えられ、豆の個性が出やすいためおすすめ。抽出はゆっくり行えば苦味が強く、雑味も強くなりやすいが、逆に一気に大量のお湯を注ぐとさっぱりとした味わいになる。豆の個性によって調整していくのも楽しみの一つ。
コスパコーヒーの筆頭、カルディのおすすめ
【焙煎珈琲】エスプレッソブレンド/200g
コスパと、バランスの良い味が特徴。「エスプレッソブレンド」の名の通り、深煎りなのでしっかりとしたコクはあるが、フィルターコーヒーとして飲むとそこまで苦味は感じない。リラックスしたい時と集中したい時、どっちにも使える万能感がある。香りも豊かで、1日の始まりの1杯にもなりそう。「エスプレッソブレンド」というから、もちろんエスプレッソにも向く。こちらは集中力を要する仕事のお供に。
★おすすめの淹れ方:エスプレッソ、ペーパードリップ
【焙煎珈琲】グアテマラ/200g
淹れた瞬間、紅茶のような香りが立ち込める。それ以前に、豆を挽いた時点での香りが華やかで、心を落ち着かせてくれる。テレワーク中だからこそできる、「飲むたびに豆から挽いて淹れるコーヒー」をおすすめしたい。マイルドな後味だが、淹れた後に時間が経ち、冷えてくると酸味がだいぶ強くなる。
★おすすめの淹れ方:ペーパードリップ
エスプレッソ好きへのおすすめ
カフェで飲むようなエスプレッソが好きという人には、直火式のエスプレッソ・メーカーを使えば、本格的な味が手に入る。
直火式のエスプレッソ・メーカーとして代表的なものはイタリア・ビアレッティ社の「モカエキスプレス」。サイフォン方式で簡易的にエスプレッソを抽出するものだが、家庭で淹れたと思えないほど重くて風味が良い1杯となる。
ビアレッティ社の「モカエキスプレス・ヴィーナス6杯用」に豆を規定の半分量ほど入れて淹れると、マグカップ1杯分程度の、濃いコーヒーができる。火にかけておくだけ、3分ほどで抽出されるので、朝起きて仕事のスイッチを入れるのにも持ってこいだ。
直火式のエスプレッソ・メーカーで淹れるのにぴったりで、しかもコスパの良いコーヒー豆として行き着いたのは、こちら。
KIMBOのコーヒー豆
通販でも手に入りやすく、味が安定していて、モカエキスプレスともかなり相性がいい。ランクはいろいろあるが、一番安いものでも十分、風味の良さとチョコレートのような上品な味わいを感じられる。「この豆を自宅のモカエキスプレスで淹れたコーヒーは、本気で某大手シアトル系コーヒーチェーンよりおいしいと思う」という感想(編集部員I)もある。
★おすすめの淹れ方:エスプレッソ
ムセッティの豆
もう少し予算がある人にはこちらもおすすめ。以前、世界的なエスプレッソマシンのメーカーに取材した時に薦められたもので、風味が素晴らしく、さすがの味。サードウェーブ系とは違い、ブレンドだからこその味わいの良さが感じられる逸品だ。
★おすすめの淹れ方:エスプレッソ
取り上げたコーヒー豆の一覧はこちら。
エチオピア イルガチェフェ |
ブルーボトル コーヒー定番 セット |
カルディ エスプレッソ ブレンド |
カルディ グアテマラ フレンチ |
キンボ エスプレッソ粉 ナポレターノ |
キンボ エスプレッソ粉 ゴールド |
ムセッティー ロッサ コーヒー豆 |
ムセッティー パラディソ コーヒー豆 |
|
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
特徴 | 果実のような 香りと 苦味少なめ、 酸味と甘味の バランスが良い。 |
ブルーボトルの 定番が3種類 試せる。 好きな味を ここから 見つけたい。 |
強い香りと 苦味。バランス 良い。 |
滑らかで香ばしい キャラメルと ナッツの風味。 |
香りが良く、 チョコレートの ような風味。 |
バランスのとれた 酸味と甘味。 |
深煎りで コクあり。 |
甘い香りと ほのかに感じる フルーティな味。 |
価格 | 2000円 | 4320円 | 1500円 | 1600円 | 999円 | 1181円 | 1173円 | 1564円 |
内容量 | 300g | 600g | 200g | 200g | 250g | 250g | 250g | 250g |
産地 | エチオピア | エチオピア、 ウガンダなど |
ブラジル、 インドネシアなど |
グアテマラ | イタリア | イタリア | イタリア | イタリア |
自宅にいる時間が長い今だからこそ、好みの味を探して、丁寧に淹れてみてはいかがだろうか。
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May 02, 2020 at 06:00AM
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