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Saturday, August 27, 2022

自民 岸田首相隠しか 安倍元首相の国葬問題“お茶濁し” 閉会中審査は松野官房長官出席へ― スポニチ Sponichi Annex 社会 - スポニチアネックス Sponichi Annex

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NPT再検討会議に関し、オンラインで記者の取材に応じる岸田首相(画面)
Photo By 共同

 安倍晋三元首相の国葬費用について、政府が26日の閣議で予備費から約2億5000万円を支出すると決定したことを受け、永田町の関心は国会の閉会中審査に移りつつある。国論を二分する国葬について審議する場で、最大の焦点の一つが岸田文雄首相の出席問題。与野党協議の行方が注目される。

 政府は国葬について、内閣府設置法が定める「国の儀式」として閣議で決定できると主張。曖昧さが残り、「法的根拠がない」(立憲民主党・泉健太代表)と批判を強める野党は、今月上旬の臨時国会での審議を要求したが、自民党は応じず、国会はわずか3日で閉会。こうした経緯があり、与野党で合意したのが衆院議院運営委員会での閉会中審査だ。9月上旬に開催されるとみられている。

 日程などを決める今後の理事会でもめそうなのが、野党が求める首相の出席扱い。新型コロナウイルスに感染した首相は、31日から通常の執務に復帰する見通し。共産党の小池晃書記局長は「首相が自分の口で説明するべきだ」と訴えている。

 しかし、自民党は松野博一官房長官でお茶を濁す方針。自民党関係者は「通常の委員会審議でも、まずは担当大臣。いきなり首相という話にはならない」と指摘した。世界平和統一家庭連合(旧統一教会)と政務三役、自民党議員との接点が次々と明らかになり、批判の炎が燃えさかる中で、傷口を広げたくないとの思惑もにじむ。

 そもそも国葬実施は首相自身の判断によるところが大きい。銃撃事件からわずか6日後の7月14日の会見で表明。同22日に早々と閣議決定された。国民有志も主催者に入れた「国民葬」も検討されたが、政権基盤のぜい弱な首相が、最大派閥の安倍派に配慮するなどして決断したとされ、野党が“岸田隠し”と反発を強めるのは必至だ。

 執行部を刷新し「提案型」から「対決型」へ回帰した立民。再登板となった安住淳国対委員長は「戦う国対」と鼻息を荒くしており、首相出席問題は格好の見せ場。約2億5000万円は、会場周辺の警備費は含まない見せかけのものだとして、審査では実質的費用についてもただす方針。

 共同通信社の8月の全国緊急電話世論調査では、国葬を巡る首相の説明に「納得できない」との回答は56・0%。政府関係者は審査が1回で終わるか不透明とした上で「国民の関心も高い。一度も首相を出さないのは逆効果で、内閣支持率がさらに低下しかねない」と懸念を示した。

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