鹿児島県産の茶のことし初めての取り引きが17日、鹿児島市で行われました。
その鹿児島県産のお茶。
おととしの農家の売り上げ・農業産出額が静岡県に抜かれ、再び全国2位となったことがわかりました。
全国1のお茶の産地になるには何が必要なのか取材しました。
鹿児島市の「かごしま茶流通センター」で開かれた、ことし初めての茶の取り引き会。
県内の販売業者22社が参加しました。
入札にかけられたのは、南九州市や霧島市など県内6つの市と町で、去年の春から秋にかけて収穫された茶葉あわせて5.5トンです。
霜や風の影響が少なく、順調に生育したため品質が良く、巣ごもり需要の増加で取り引き価格も回復傾向にあるということです。
(県茶生産協会・坂元修一郎会長の話)。
「コロナ後なかなか厳しい状況が続いていきましたので、ことしの新しい茶業に期待している所です。世界がお茶を認めておりますので、これからは、鹿児島のお茶として国内はもとより世界へ打って出ていこうと思っています」。
平坦な土地の茶畑が多く、機械化を進めることで、茶の生産を増やしてきた鹿児島県。
製品として仕上げる前の荒茶の生産量は40年余りで2.6倍に増えています。
茶業会議所では去年、若者向けにPR動画も作成。目指しているのは、全国一の茶の生産地です。
「それに、それに…鹿児島県は、お茶の生産量が日本1位になるんだから〜」。
(2019年、鹿児島252億円・静岡251億円)。
鹿児島県は、3年前に、原料の生葉と荒茶をあわせた農業産出額・売り上げで静岡県を上回り、全国1位となっています。
ところが、その翌年のおととしには(2020年)茶の農業産出額は198億円と前の年より21.4%減少。
一方、静岡県は203億円(19.1%減)で、鹿児島は再び全国2位となったことが農林水産省のまとめで明らかになりました。
県によりますと、おととしは新型コロナの影響で需要が不透明で、三番茶以降の収穫をやめる農家も多かったということです。
「鹿児島県が日本一のお茶の産地になるためには何が必要なのか聞いてみたいと思います」。
鹿児島市にある茶の販売会社の社長です。
日本一の産地になるためには輸出に力を入れるなど、茶の産業としての魅力を高めていかなければいけないと考えています。
(下堂園の岡秀実社長の話)。
「鹿児島は以前から静岡を一番頂点にして追っかけてきた県なんですけど、ここに来て茶価が安いということで、なかなか農業を継ぐ方が少なくなってきて。鹿児島のお茶を日本全国というよりも世界中で認知してもらうことが魅力ある茶業に近づくんじゃないかと思います」。
会社では30年以上前に茶の輸出を開始。
緑茶の文化がないヨーロッパで飲み方を伝えるイベントを開いてきました。
ヨーロッパ向けに有機栽培の自社農園も南九州市に立ちあげています。
少しずつ輸出は拡大し、現在では20か国近くに県産の茶を輸出しているということです。
さらに、茶の魅力を伝えるために取り組んでいるのが商品の高付加価値化です。
特殊な製法で茶の成分を抽出。
国内で1本5000円で販売していますが、贈り物として人気だということです。
(下堂園の岡秀実社長の話)。
「価値あるリーフ(茶葉)で、ものすごく価値あるものをもっとおいしく抽出したらどうなるのかということで、つくったのがこちらの商品ですね」「お客様の好みのものを自分たちの手で製造して、栽培から自分たちの手で製造して、そのものをオンリーワンとしてその方に日本だけでなく世界中の方に届けるというシステムを作ろうとしています」。
からの記事と詳細 ( 「特集」お茶の高い付加価値化めざす鹿児島県産茶の課題は・・|NHK 静岡県のニュース - NHK NEWS WEB )
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