■茂木雅世のお茶でchill out!
例年のことながら、我が家では、年末年始のお茶の減り方が異常だ。
ここ数年は、コロナ禍でなかなかそんな機会もなかったと思うが、帰省する人が多いこの時期は、何かとお茶を飲む機会が増えるという人も多いのではないかと思うが、どうだろうか。
実家で過ごしていると勝手にお茶が出てくるというのもあるあるだし、おせちやおもちやみかんにはやっぱりお茶が合うから、お正月だけはお茶を買うなんていう声も良く耳にする。
テレビを見ながらお茶を飲み、お正月休みに入った家族にお茶を淹れ…とやっているうちに100g入りのお茶が驚く程のスピードでなくなっていく。
休みが明けたと同時に、慌ててお茶を買い足すというのがいつもの流れだ。
ところで、お正月に飲むお茶といえば、忘れてはいけないのが“大福茶”。
大福茶とは、京都に古くから伝わる慣わしで、新年の始まりに一年の無病息災を祈っていただく縁起のよいお茶のこと。最近では全国各地のお茶屋さんで見かけることも多くなった。
元日の朝、大福茶を飲みながら、その年の成し遂げたいことをノートに綴ったりなどしていると、書き出した目標全てがもうすぐにでも叶いそうな気がして、ちょっとだけいい気分になる。
大福茶の起源は平安時代。京の都に疫病が流行した際、僧侶が苦しむ人達に梅干し入りのお茶を振る舞ったところ疫病がおさまったという。これにあやかり、時の村上天皇が正月元旦にこのお茶を服するようになったことから「王が服する茶」=王福茶と呼ばれるようになったのだとか。
その後、この習慣が庶民にも広まっていき、「大きな福のお茶」という字があてられるようになったそうだ。
大福茶として販売されるお茶は、お茶屋さんによって様々だ。
特別仕立ての玄米茶が大福茶として詰められていることもあれば、おめでたい金粉入りのお煎茶が入っていることもある。もちろん、梅と昆布、煎茶がセットになっているものもあるので、飲んでみたい大福茶を色々買ってみるというのも、この時期ならではの楽しみ方かもしれない。
梅干しと昆布、それに緑茶があれば、自宅でも作ることが出来るが、不器用な私は昆布を結ぶのに毎年少し苦労するので、今年は滋賀県の丸安茶業株式会社の大福茶を購入した。
SNSで見た際に、パッケージがおめでたくてかわいいし、縁起が良さそうで飲んでみたいな~と思ったから。
滋賀県産のお茶に、実りが多くなるようにという想いを込めた玄米。まめ(勤勉)に働き、健康(まめ)に暮らせることを願った黒豆、努力に花が咲くようにという意味で玄米の花、「よろこぶ」長寿の言葉にかけた昆布がブレンドされているそう。
お正月に送りたい(贈りたい)、そしてできることなら貰いたい(笑)年賀状タイプのお茶を販売するお茶屋さんもここ数年増えている。
ポストカードのような袋にティーバッグやリーフタイプのお茶が入っていて、表はかわいいイラストの年賀状、裏には住所やメッセージを書くスペースがあり、切手を貼ってそのまま送ることができるというものだ。
お世話になった人に年賀状として送りたい(贈りたい)と思い、私も今年はお茶の年賀状をしっかり購入済。
色々なお茶屋さんから販売されているが、今回は金粉入り煎茶とほうじ茶、玄米茶の3種がセットになったVAISAのものをチョイスした。
JAPANESE COMMUNI-TEAという文字も、シュールでかわいいイラストも最高なので、受け取った人の反応が今から楽しみでならない。
常日頃からお茶を飲む私でも、お正月に飲むお茶は少し特別なものに感じる。
新しい年を迎える際には、大きな福を願って、是非、お茶とともに過ごしてみてはいかがだろうか。
茂木雅世 もき まさよ
煎茶道 東阿部流師範・ラジオDJ
2010年よりギャラリーやお店にて急須で淹れるお茶をふるまう活動を開始。現在ではお茶にまつわるモノ・コトの発信、企画を中心にお茶“漬け”の毎日を過ごしている。お茶×音楽ユニットYuge〻のメンバーとしても活動中。
趣味は暮らしの中に取り入れやすいサステナブルアイテムを探求することとバスケ観戦。
Instagram:https://www.instagram.com/moki98per/
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