【ベイルート=金子靖志】国外逃亡した日産自動車前会長のカルロス・ゴーン被告(65)は2日、フランスの広報担当者を通じ、日本からの出国について「私がたった1人で準備をした。私の家族は何の役割も果たしていない」とする声明を出した。ゴーン氏の妻が重要な役割を担ったとする一部報道を否定する狙いがあるとみられる。
声明では、「私の妻・キャロルや他の家族が、私の日本からの出国に関与したとする報道は間違いであり、真実ではない」としている。
ゴーン被告は昨年12月30日にレバノンに入国した後、報道陣の前には一切姿を見せておらず、所在も分かっていない。ただ、ゴーン被告の知人らによると、首都ベイルートで開かれた年越しパーティーにキャロルさんと出席し、アウン大統領の親族も同席していたという。
フランスのテレビ局「TF1」は2日、このパーティーで撮影されたとみられる写真を公開した。写真にはワインをたしなむゴーン被告とキャロルさんが映っている。
ゴーン被告の男性弁護士は2日、読売新聞の取材に応じ、「ゴーン氏は日本の捜査当局に大きな不信感を持っている。正義のない日本の捜査から逃れるのは正当だ」と述べ、今後レバノンで無実を訴えていく考えを示した。
2020-01-03 10:00:00Z
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