喫茶習慣の変遷をテーマにした二つの博物館「お茶の文化創造博物館」「お~いお茶ミュージアム」が、旧新橋停車場内(東京都港区)にオープンして1カ月。体験を通したお茶の魅力を発信している。 (宇田川雅子)
伊藤園(渋谷区)が創業60周年、展開する緑茶ブランド「お~いお茶」は誕生35周年を迎え、その節目として開設した。鉄道ができたことで、お茶を飲む場所が家から外へ。お茶が果たしてきた役割と、未来への展望を鉄道発祥の地から伝えていく。
博物館(大人500円)では、飲み方や作り方の移り変わりなど、お茶の歴史や喫茶習慣を振り返る。昔と今の茶摘みのジオラマや昭和初期のお茶の製造機、屋外用茶飲みセット「茶弁当」、駅弁のお供「汽車土瓶」など、たくさんの展示物が並ぶ。中でも、からくり人形師の榎本誠治さんが復元した茶運び人形(江戸からくり人形)が見事だ。江戸時代に楽しまれたもので、資料を基に復元製作した。
明治から大正時代に輸出していた茶箱の蘭字(らんじ)ラベルも、職人の技が光る。当時のラベルデザインを額装して展示。おしゃれな現代アートのよう。シアターでは、旅に出た気分でお茶の軌跡が学べる。
ミュージアム(無料)では、「お~いお茶」誕生秘話や歴史、サステナブルな取り組みを展示や映像で紹介。新俳句大賞コーナーでは、新俳句を作ってシールにできる。ペットボトルに貼れば、入賞気分が味わえる。
6月から、予約制の体験コースを実施。急須を使ったお茶入れ体験(500円)と、ラベルに絵を描いてオリジナルのペットボトルを作る体験(300円)だ。
カフェだけでも利用できる。さまざまなお茶やお茶を使ったスイーツを提供。一番人気は、濃厚な抹茶とわらびもちをミックスした「飲む抹茶わらびもち」(800円)。明治期に米国で飲まれていた炭酸入りの「茶ポンス」(650円)も人気。
「見るだけでなく、実際に五感を使って、喫茶文化を体験してほしい」と、博物館館長の笹目正巳さん。「お茶の未来や可能性をみんなで考えていけたら」と話す。
原則月曜と年末年始は休館。10~17時。(電)03・6263・9281
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からの記事と詳細 ( <行ってみたら>お茶の魅力 五感で知る 東京・新橋 二つの博物館が開館1カ月:東京新聞 TOKYO Web - 東京新聞 )
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