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Wednesday, June 28, 2023

自動で最適抽出スマートティーポット 法人版で客単価アップに - 日経クロストレンド

sagutgu.blogspot.com

家電スタートアップのLOAD&ROAD(ロードアンドロード、東京・千代田)は、2023年4月にスマートフォンアプリと連係してパーソナライズしたお茶を抽出できるスマートティーポット「teplo(テプロ)ティーポット」の法人向けモデル「teploティーポット プロ」の販売を開始した。その狙いは?

teploティーポットの本体にティーポットとインフューザーをセットしたところ。ティーポットは350ミリリットルと700ミリリットルの2種類を用意する

teploティーポットの本体にティーポットとインフューザーをセットしたところ。ティーポットは350ミリリットルと700ミリリットルの2種類を用意する

 LOAD&ROADが2020年8月に発売したteplo(テプロ)は、スマートフォンのアプリを使って茶葉を選ぶと、最適な抽出温度や抽出時間、抽出方法を自動的に制御し、タッチセンサーでユーザーのコンディションや気分をセンシングすることで、その人の気分や状態に合わせたお茶を抽出できることを売りにしていた。23年4月から販売を始めた「teploティーポット プロ(以下、teploプロ)」は、その法人向けモデルという位置付けになる。

 法人向けモデルを開発した理由について、LOAD&ROAD社長の河野辺和典氏は次のように話す。

 「teploを発売すると、一般ユーザーだけでなく喫茶店など法人(店舗)での引き合いが増え、その中で課題が見えてきた。teploの開発をスタートした17年にはアプリをつなげてお茶をいれること自体が価値を持っていたが、導入した法人が数十店舗まで拡大してくると、毎回アプリにつなげなければいけない不便さや、ティーポットを食洗機で洗いたいというニーズが浮き彫りになった。teploプロはもともとの価値を引き継ぎながら、それらの課題を解決した」

「teploティーポット プロ」と、LOAD&ROAD社長の河野辺和典氏

「teploティーポット プロ」と、LOAD&ROAD社長の河野辺和典氏

 teploは紅茶を中心にさまざまなお茶を抽出できるのが売りだが、引き合いが多かったのは意外にも「こだわりのコーヒー店」だったという。

 「自家焙煎(ばいせん)やカスタム焙煎した豆をハンドドリップで抽出する店でも、一緒に来店した人がお茶を飲みたいという場合がある。しかし、お茶を出すための教育やオペレーションを考えると、どうしてもティーバッグぐらいしか提供できないのが実情。そこで、スタッフの教育が不要で安定的に茶葉からお茶をいれられるteploに価値を感じてくれた」(河野辺氏)

 カフェでは、提供時間が早い機械抽出のコーヒーは500円前後で、人が1杯ずついれるハンドドリップコーヒーはプラス150~200円で提供する場合が多い。しかし、お茶はティーバッグで提供する500円前後のメニューしかなく、客単価が下がってしまう。

 「今までのお茶のメニューをリプレースするのではなく、スピード重視のメニューは据え置きのまま、teploを使って茶葉でいれるメニューを新しくプラス200円で出しましょうといった提案をしている」(河野辺氏)

 これまでteploを導入していた法人は個人店が中心だった。しかし、大手のカフェチェーンなどで導入しようとすると、従来機種の操作の煩雑さやメンテナンス性の悪さがネックになってしまう。その課題を克服するために生まれたのが、今回のteploプロというわけだ。

茶葉を入れた「インフューザー」が回転、お茶を抽出

 teploプロは、teploと同様に茶葉を入れた「インフューザー」が回転しながら茶葉をお湯に浸して抽出する、独自の回転抽出方式を採用している。teploでは一般的な電気ケトルと同じ「シーズヒーター」をポット内に内蔵しており、ポット内に内蔵する温度センサーで水温を計測しながらヒーターで水を温めていた。

 一方、teploプロでは、ガラスとステンレスを組み合わせたティーポットを採用。赤外線センサーによって非接触で水温を計測しながら、IH(電磁誘導加熱)でステンレス部分を発熱させて温める方式を採用している。その理由はティーポットをシンプルな構造にすることで食洗機に対応するためだ。

 ティーポットは350ミリリットルと700ミリリットルの2種類を用意しており、サイズに応じてインフューザーを装着する場所を変えるようになっている。

 「従来モデルは350ミリリットルのワンサイズで提供してきたが、今回から2倍サイズの700ミリリットルも追加。多くの顧客が来店したときやグループに提供する場合でも対応できる」(河野辺氏)

 また、従来モデルはアプリを使ってお茶を抽出するスタイルだったが、teploプロでも全く同じ機能を搭載したうえで、本体だけでも抽出する方法を選べるようになった。

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