京都駅から車で40分。バスや電車でもアクセスできる一方で、街の喧騒とは程よい距離感がある京都・八瀬。緑豊かな景色が広がるこの地に、2022年3月30日、「再生」をテーマとする宿「moksa」がオープンする。
「moksa」プロデューサーの佐藤剛史氏は、八瀬の歴史をこう語る。
「八瀬は日本の古式サウナともいえる “窯風呂” の発祥の地。比叡山の麓、高野川のほとりにあり、天皇家と特別な繋がりを持つ “八瀬童子” という人々の文化もあります。療養、養生の地として、また身の穢れを祓う場所として昔から機能してきたのです」
「moksa」とは、梵語で “解脱” や “解放” を意味する。「身と心を清め、生まれかわれるような体験をしていただきたい」という思いを込めて名付けられた。
苔庭を眺めながら、新しいタイプのお茶体験
宿を特徴付けるのは、お茶・薪火料理・蒸湯という3つの要素である。
ロビーにあるお茶カウンター「帰去来」では、苔庭を眺めながら〈hahahaus〉の薬膳茶、〈小慢〉の中国茶と台湾茶、〈一保堂〉の日本茶が楽しめる。イベントなど特別な日には、茶人の堀口一子氏や市川孝氏を招いた茶会を開催。また、季節に合わせた〈御菓子丸〉の和菓子もいただける。
「 “ザ・京都”という感じの茶道を体験できるところは市内にたくさんあります。あえて、ここ数年日本でも注目されている中国工夫茶を取り入れました」と、ブランディングディレクターの福田春美氏。
宿泊者限定の薪火を囲むレストラン
レストラン「MALA」では、薪炭を売っていたという八瀬の「小原女」からインスピレーションを受けて、大原の野菜などを薪火で焼いて提供する。「かしこまった雰囲気ではなく、館内着でも入れる宿泊者限定のレストラン。薪火を囲むカウンターで、旬の食材を味わってほしい」とエグゼクティブ・シェフの宍倉宏生氏。食材にまつわる物語を伝えながら、薪火で焼いていく様子はライブ感たっぷりだ。
夕食の他に、ルームサービスとして果実やハーブを漬け込んだ3種の薬酒、大原の野菜や香の物をつけた深夜食も。朝食は、おかゆに湯葉とゆずの餡をかけた胃腸に優しい養生朝食のほか、和朝食、洋朝食の3種から選べる。
1階にある3つのプライベートサウナ「蒸庵」は、サウナの聖地として知られる「サウナしきじ」(静岡)の娘、笹野美紀恵氏がプロデュース。
「 “サウナは暑い、苦しい” と思っている人のイメージを変えたく、細部にこだわりました」と笹野氏。オリジナルデザインで型から作ったという水風呂は、比叡山の地下水が上から滝のように流れてくる仕様。炭をイメージしたモノクロの空間「炭蒸」、森林浴しているかのような雰囲気の「檜蒸」、コラーゲンライトに包まれる「美蒸」と、3つの蒸湯はそれぞれ全く異なる趣だ。
館内には、沓澤佐知子氏によるアイコニックな作品「moksa jin」をはじめ現代作家の作品があちこちに点在し、「民俗的モダン」な空間を作り上げる。コーディネートしたのは、京都・鷹峯にあるギャラリーtonoto・武秀律氏。エントランスには、人気作家たちの陶芸、ガラス作品やオーガニック素材のファブリックなどを販売するショップも。
全31室の客室は高野川を眺める「リバースイート」、比叡山を眺める「ガーデンスイート」、部屋でくつろげる「リラックススイート」、一人でも利用しやすい「スタンダード」の4タイプ。1泊1名35,000円〜の宿泊料には、ディナーや朝食、ウェルカムドリンクの養生茶や薬酒、深夜食などが含まれており、多くのサービスが追加料金なしで楽しめる(サウナは別途で75分12,000円~、要予約)。
お茶や薪火料理、蒸湯、アートなど、様々なプログラムを通して、身も心もスッキリ整う“生まれ変わり”をぜひ体験してみて。
「moksa」
京都府京都市左京区上高野東山65
tel. 075-744-1001
2022年3月30日開業
Instagram/@moksa_rebirthhotel
http://moksa.jp
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