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Friday, December 3, 2021

「コーヒー・マリアージュ」の秘訣 味わいを深める組み合わせ - ウェザーニュース

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2021/12/04 04:55 ウェザーニュース

冬の気配が高まって寒い日々が続くようになり、温かいコーヒーがいっそう美味しくなる季節がやってきました。

コーヒーを食事に合わせて選んだり、逆にコーヒーに合わせて食事を考えたりすることによって“どちらのおいしさもさらに際立たせる効果”が生まれるそうです。

コーヒーにぴったりの食べ物を探すことを「コーヒー・マリアージュ」と呼びます。コーヒーと食べ物を上手に組み合わせることで、味わいがいっそう豊かになるという「コーヒー・マリアージュ」のコツについて、UCC上島珈琲に伺いました。

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「コーヒー・マリアージュ」とはどのようなものなのでしょうか。

「マリアージュは結婚を意味するフランス語で、“複数の食べ物を一緒に飲食して相乗効果を生む現象”を指し、英語では『フード・ペアリング』ともいいます。ワインの世界では日常的に使われている言葉で、数多くの出会いの中からたった一人の伴侶を選ぶ、結婚になぞらえて使われます。

コーヒーと食べものを上手に組み合わせることで、双方の味わいを何倍にも豊かにしてくれるのが、『コーヒー・マリアージュ』なのです」(UCC)

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コーヒーには多くの種類があって、食べ物との組み合わせは無数にあると思います。

「コーヒーにどんなフード(食べ物)が合うかを考えるときの基本は、それぞれがもつ“共通点”を見つけ出すことです。似ている味や風味のコーヒーと食べ物を合わせることで、『コーヒー・マリアージュ』は成功しやすくなるのです。

味わいや質の濃淡の組み合わせ。これがいちばん分かりやすい例になります。まず、浅炒(い)りと深炒りのコーヒーでマリアージュを試してみましょう。

たとえば、浅炒りの酸味が豊かでライトなコーヒーは、クラッカーに合います。共通する長所である“軽い味わい”をお互いに消し合わず、隠れた持ち味が引き出されることから相性よく感じられます。

一方、深炒りの苦味が豊かでストロングな味わいのコーヒーは、ダークチョコレートに合います。ストロングコーヒーのコクと苦味はダークチョコレートの濃厚な甘みに同調して、お互いの強い特徴に秘められた、“第二、第三の風味”を引き出してくれるのです。

逆に対照的な味同士といえる深炒りのコーヒーとクラッカー、浅炒りのコーヒーとダークチョコレートとの組み合わせはそれぞれの特徴を消し合ってしまうので、NGです。

味わいの質や濃淡といった共通点のほか、香りや風味の特徴をつかむことも大切です。たとえば、コーヒーからナッツやフルーツの風味を感じ取ったら、その食材を使った食べ物をあわせてみるのも成功しやすい『コーヒー・マリアージュ』のコツといえます」(UCC)

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具体的にはどのような組み合わせが考えられますか。

「まず、お互いを補うもの同士を合わせることです。酸味の強いコーヒーに甘さや苦さを加えて“ボディー感を補う組み合わせ”にすると、味に奥行きを与えてくれます。たとえば、『深めに焙煎したモカ』と『桜餅』です。モカを深めに焙煎(ばいせん)すると、モカならではの甘苦さに独特のスパイシーさが生まれ、サクラの葉の塩漬けの風味ととてもよく合うようになります。

ただし、お互いを補い合うという組み合わせを見つけるのは、似たもの同士を探すよりも難易度が高いといえます。

さらに、人間の条件反射・錯覚を利用するというワザもあります。梅干しを食べた後にお茶を飲むと、お茶が甘く感じられたという経験があると思います。そんな“強い渋みを感じた後は甘みを数倍に感じてしまう”“わずかな塩分は甘いと認識してしまう”などといった反射・錯覚を利用した、マリアージュの方法もあります。

たとえば、『中炒りのキリマンジァロ』と『オレンジの輪切りが乗ったパウンドケーキ』の組み合わせです。オレンジの皮の渋みがコーヒーに潜んだ、やわらかな甘味を引き出してくれます」(UCC)

さまざまな食べ物と一緒に飲み合わせることで、コーヒーの味わいを何倍も豊かにしてくれる「コーヒー・マリアージュ」。寒い冬こそ暖かな自宅でも楽しめる、相性の良い組み合わせを探してみてはいかがでしょうか。

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取材協力/UCC上島珈琲株式会社(https://www.ucc.co.jp/)

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