
兵庫県姫路市の日本茶の卸・小売の老舗3代目の赤松佳幸さん(28)は家業に戻ってきて飲んだお茶のおいしさに驚いたといいます。その感動を同世代に届けるために立ち上げたのが、ジャケ買いしてもらえるような新しいティーバッグブランド「t to」でした。
1948年創業 老舗でも「変わって当たり前」
赤松さんの家業、播磨屋茶舗(はりまやちゃほ)は1948年に祖父の五兵衛(ごへえ)さんが創業。当時から、現在の大手量販店イオンと取り引きがあり、現在もイオン系列店への卸が売上の大半を占めています。売上高は約3億1千万円。本社と姫路城前に店舗を持ち、現在の従業員数は31人です。 佳幸さんは「もともと当社には『変わって当たり前』という文化があります」と話します。この言葉通り、父の修二さんは、お茶を身近に感じてもらうために、いち早く、ティーバッグ加工に取り組んできました。 2000年には自社工場を建設し、ティーバッグ加工を内製化。機械に強い技術者が多数在籍し、製造から機械のメンテナンスまで自社で完結できるため、上質なティーバッグをリーズナブルに作れることが強みだといいます。また、お茶に興味を持ってもらう入口として、姫路城前店では抹茶ソフトクリームを販売。全国に仕入れ先を持ち、健康茶やフレーバーティーなど、幅広い茶葉を取り扱っています。
お茶問屋で修行し製造工程を習得
3代目として育った佳幸さんは、「他社で経験を積んでから家業に戻る方が将来的にプラスになる」と考え、大学卒業後は東京のフィットネス関連のベンチャーに就職。1年後に退職し、三重県のお茶問屋で2年ほど修業を積みました。 「農家と小売店との間の機能を持つ問屋さんで修行しました。お茶の生産から生葉を仕上げ茶に加工する工程、小売りまでの過程を詳しく学びました。また、茶師6段からお茶の鑑定の仕方や工程による味の違いを教わりました。ここでの経験が今回の新ブランド立ち上げにも生きています」 父は30歳ごろに婿養子として異業種から家業を継ぎました。その経験から、「継ぐのであれば、できるだけ若いうちに戻った方がいい」と言われたことから、家業に戻ることを決断。2019年に播磨屋茶舗に入社しました。 工場で働く社員は父の知り合いで、幼いころから交流がありました。そのため、家業に戻ったときも、「よう帰ってきたな」と温かく迎えてくれました。入社後1カ月は業務全体の流れを学び、その後、小売店を担当しながら、経営や決算業務にも関わるようになりました。
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