1日から10月ですが、マーガリンやコーヒーといった暮らしに身近な食料品をはじめ、たばこなどさまざまなものが値上げされます。
原材料価格の高騰が主な要因で、家計への負担が一段と増えることになりそうです。
このうち食料品では、家庭用のマーガリンをはじめ油脂を原料とする一部の商品について「明治」と「雪印メグミルク」が産地の天候不順などで油脂の取引価格が高騰しているとして、最大12%程度値上げします。
洋菓子や和菓子は、「山崎製パン」や「フジパン」、「敷島製パン」が油脂や砂糖、卵の価格上昇を受けて、一部の商品の出荷価格を平均7%から8%程度値上げします。
家庭用レギュラーコーヒーでは「味の素AGF」と「キーコーヒー」が産地の天候不順によるコーヒー豆の高騰で出荷価格を見直し、店頭での小売価格が2割程度上がるとしています。
外食業界では、大手牛丼チェーンの「松屋」が先月末のメニュー改定に伴い、輸入牛肉の高騰を反映する形で関東を除く店舗で牛丼など一部のメニューを値上げしました。
また、ことし10月分の電気料金とガス料金は大手の電力会社とガス会社すべてで値上がりします。
火力発電の燃料などとなるLNG・液化天然ガスや石炭の輸入価格の上昇が要因です。
一方、今月から、たばこ税が引き上げられることからJT=日本たばこ産業は、紙巻きたばこや葉巻たばこ、それに加熱式たばこを値上げします。
紙巻きたばこの主な銘柄で1箱30円から40円の値上げとなります。
このほか、東京ディズニーランドと東京ディズニーシーのチケット価格がきょうから見直され、有効期限が1日のもので、最大700円高くなります。
来年1月末まででは多くの日で値上げとなり、運営会社は、休日に予約が集中するのを変えるための対応だとしています。
さらに輸入車でも「アウディ」と「フォルクスワーゲン」が、原材料価格の上昇を理由に、国内で販売する車種の一部で1%から2%前後の値上げを行うほか、「メルセデス・ベンツ」も一部の車種で値上げを実施します。
新型コロナウイルスの影響の長期化で消費の回復が遅れる中、暮らしに身近な商品の相次ぐ値上げにより、家計への負担は一段と増えることになりそうです。
メーカー各社による食料品などの値上げが相次ぐ中、都内の中小のスーパーでは、値上がり分を小売価格に転嫁せざるをえないといいます。
東京・足立区のスーパーでは、今月から仕入れ価格が値上がりすると見込まれている、パンメーカーが製造している和洋菓子のほか、マーガリンなどについて、すでに在庫を確保している分は価格を据え置くものの、今月以降新たに仕入れた商品については値上がり分に応じて小売価格に転嫁せざるをえないといいます。
このスーパーによりますと、原材料価格の上昇などを背景にこのところ多くの加工食品で仕入れ値が上昇傾向にあり、コスト削減など店側の経営努力で値上がり分を吸収する余力はなくなってきているということです。
70代の女性客は「世界中の天候不良なども影響していると思うので、値上げは仕方ないです。ただ、必要なものは買わなければならないので、できるだけ安いものを買いたいです」と話していました。
ベニースーパーの赤津友弥本部長は「値上げの要因をお客様にきちんと伝えて、理解してもらうことが大事だと考えている」と話していました。
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